錦織圭が苦手な選手とは?

From ㈱リアルスタイル プロデューサーより

IMG_8494
18日に行われたBNPパリバ・オープンの
4回戦で、世界ランク5位の錦織圭が

同ランク12位のスペインの伏兵
ロペスにストレートで敗退しました。

敗れはしたもののトップ10外の選手には
昨年10月のチャイナ・オープンで
ジャック・ソックに敗れてからこの日まで、24連勝。

決して、安定感を欠いているわけではありませんが
久々の敗戦に、各所で錦織の苦手な
タイプについての議論が巻き起こおこったようです。

そこで参考になった記事をご紹介します。

錦織選手はスローテニスに苦手である、という分析もあるという説。

スローテニスとは、具体的には時間を作る下記のような戦術をさします。

・縦に弾むスピンを操るタイプ
・スライスを巧みに操るタイプ

今回のロペスも、スライスを巧みに操って
錦織が展開しようとしたところでラリーをイーブンに戻していました。

また苦手なナダルもそうですね。
スペイン独自のループボールを上手く使って
ペースを落としてプレイします。

元より、日本人のプレイスタイルはアメリカンテニスの色が強いので

ハードヒット=目指すべき姿

という意識が強く、スピードボールを打つことに意欲的な人が多いです。

逆にスローボールを使って勝ち上がる人を
「各下」と見なしたりする傾向があります。

しかし、実際には大会などで勝ちあがる人は
ミスがなく、ボールの速さよりも正確さと相手にうまくミスをさせる人が多いです。

また年齢やフットワーク、体力的に自信がない人が
「早い展開のテニス」をやれば当然自分のボールによってやられます。

打つボールによって、自分がリカバリーする時間が
奪われていることがわからず、自然と無理な体勢になってしまいます。

スペインのテニス、というと「機敏なフットワーク」
と思いますが、実はそれは真逆で

フットワークに自信がないからこそ、ポジションに移る
時間を作りながらスローボールをうまく使えるように
スペインテニスを学んでほしいと思います。

錦織選手があれだけ早いボールを打てるのは
身体の使い方が良い、悪いというわけではなく

自分の打ったボールのスピードでも
十分プレイできる「動きの速さ」があってのことなのです。

その時間やスローテニスについて
今回のスペインの戦略的なストローク戦術DVDに
近い記事が出されていたので、ぜひシェアします。

参照記事 HOTSHOTより
こちらです⇒  http://hotshot.jp/enjoy/9576

NTA365-a



曲る、ベルダスコのブーメランサーブ

From ㈱リアルスタイル プロデューサーより

IMG_8494

BNPパリバ・オープンで錦織圭が
まだ一度も勝利していなかったベルダスコ選手(スペイン)に
6-7、6-1、6-4で逆転勝ちし、4回戦進出を決めました。

1stセットは得意のリターンに苦戦しましたが
2ndセット、ファイナルセットはいつもの錦織選手らしくプレイできました。

中でも凄かったのが、この左独自のスライスサービス。

ダブルスでも左の滑ってきてバックハンドに入る
サービスは嫌ですよね?

ベルダスコ選手も上手くバック側へのスライスサービスを使っていました。

私たちのような一般プレイヤーだと左利きの人のバック側への
滑るスライスサービスだけで、リターンミスしてしまいますが

鋭いボールの変化だけなら、プロはすぐに対応します。

錦織選手がベルダスコやナダル選手などの「左利きのサービス」苦しんだのは
ボール自体の球威やパワーよりも、「巧みな配球」の要素が大きいと思います。

試合を良く見てると、コースを変えて、球種を変えて
サービスからの攻めのパターンを変えて・・・など多くの工夫をしていました。

いくらビッグサーブを相手が持っていても、必ずバック側にしか来ない!

というのであれば、徐々に対応できますよね?

アメリカの選手のように比較的体の小さいスペインの選手は
その「配球」や「組み立て」を上手く使ってサービスをキープします。

相手の予想を読み、うまくタイミングやリズムを狂わせて
相手に打たれない配球でじわじわと攻めてきます。

「激しいフットワーク」の要素が強いスペインのテニスですが
実はそのフットワークのバリーションよりも

相手が攻撃できないコースやリズムを狂わせるための戦術
のパターンがものすごく多いのです。

だからこそ、私たちのような体格が小さい日本人でも真似ができる
戦略性のあるテニスが、スペインのテニスなのです。

また少しづつ紹介していますね。

 

最後に、錦織も返せない、ベルダスコのブーメランのような
スライスサービスはこちらです↓

 

ベルダスコがクレーでプレイするとこんな感じです。

対戦相手は同じスペインのアルマグロ。
片手バックでもこれほどのバウンド後に跳ねるループボールが使えるのですね!
ベースラインのはるか後ろでプレイしながらもネット前をカバーできるフットワークはさすがです。


NTA365-a



錦織破ったDフェレールのコーチ

From ㈱リアルスタイル プロデューサーより

IMG_8494

錦織選手、やりました!

アビエルト・メキシコ・テルセル男子においての決勝で
D・フェレール(スペイン)選手に敗れるも大会初の準優勝を果たし、

会後に発表された世界ランキングでは自己最高位の4位に。

もうちょっとで3位だったのに!惜しい!

優勝してれば!

フェレール強かったし、錦織もミスが多かった!

残念!

と、思われている方も多いでしょう。

しかし僕は正直複雑な思いで試合を見ていました。

スペインのプロジェクトでまだお話していませんでしたが
良い機会なので、今回のコーチをご紹介します。

実は今回、錦織選手を破った

Dフェレールのコーチであるホゼコーチなのです。

実際にスペイン滞在中にも
フェレールは練習に来ていました。

Mサフィンなどを育てた経緯があったりしますが、その他にも
ある日本人の選手が師事しています。

ダニエル太朗選手です。

スペインにはいくつもアカデミーが
いくつもありますが、その中でも選手たちの間で信頼が高い…

テニスVAL流のスペインテニスを
包み隠さず公開します。

あのフェレールのファイトあふれる
テニスを覚えていますか?

けして錦織圭のようなダイナミックで
華麗とは言えないテニスですが

その分、粘っこく、ミスが少なく
試合で確実に強いプレイヤーです。

なにより「あの選手は別格だ」
というよりも真似ができそうな、選手でもあります。

その理由は体格です。身長175センチという
小柄な体格なので、日本人での十分真似できるプレイです。

スペインの選手と試合をやる時は
どの選手も口をそろえて言っています。

「出来ればやりたくない。」と。

あなたの周りでもいませんか?

あの人とはやりたくないな…

という相手を。

そしてなんだ、かんだいっても
いつも大会などで勝ち進む人のプレイは

ミスが少ない人ではありませんか?

調子の波がない。

だから安定して強い。

それが現在もトップ20位に5名の選手が君臨する
世界ナンバー1のテニス大国

スペインテニスなのです。

NTA365-a

IMG_7917