From バレンシア テニスVAL ディレクター
パンチョ・アルバリーニョ
質問:
前回フットワークは「予測力」にも影響すると話していましたが
「予測」こそ、経験がなせるものではないのでしょうか?
相手の動き全体を見ながら判断していくのでしょうか?
回答:
相手の動き全体ではなく
身体の「パーツ」から予測します。
レベルの高い選手は相手の
「小さい動き」からよみます。
例えば、相手のグリップの握り方や
足のポジション、目線などもいいでしょう。
その選手によって異なる癖を必ず持っています。
例えば、クローズスタンスで打つときは
大体ストレートに打ちますがオープンスタンスの時はクロスが多いです。
他には肩を斜めに向けるとストレートだったり
もっとひねっているとクロスだったりするので
肩を見たりする選手もいますし、
手首やラケットヘッドの向きを見ている選手もいます。
何かを見ていないと予測は難しいですし
注目するべきは「小さなパーツ」がいいです。
全体を見ていると予測は難しいでしょう。
またサーブを予測するのはとても重要で
特に男子は打たれてからリターンするのでは間に合いません。
女子のサービスは打たれても十分に間に合いますが
女子で大切なのは、リターン力でプロでも
ブレークが試合の転機になるので、攻撃的なリターンを
打てなければ、トップ選手にはなれません。
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【パンチョ・アルバリーニョ】
現テニスVALアカデミーディレクター
兼女子ヘッドコーチ(1998年から現在)
元スペインフェドカップコーチ(1983年から1992年)
ワールドフェドカップ優勝(1991年)
元スペイン女子オリンピックチームヘッドコーチ
(バルセロナオリンピック1992年)